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高森明勅
2017.1.7 01:00

平成の国民として

昨年8月8日の「おことば」の中に次のような一節があった。

天皇として大切な、国民を思い、国民のために祈るという務めを、
人々への深い信頼と敬愛をもってなし得たことは、幸せなことでした」

畏れ多いことに、平成の国民への「深い信頼と敬愛」を
述べて下さったのだ。

だが今、政府は特例法による一代限りの譲位の押し付けという形で、
公然と天皇陛下のお気持ちを踏みにじろうとしている。

これを黙過してよいのか。

陛下はこれまでの歳月、天皇としてのお務めを
全身全霊で果たして来られた。

今度は我々が、平成の国民としての務めを果たさねばならない。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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